アダルトチルドレン相談室

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スキゾイド・パーソナリティ障害

 他人との係わりを好まず、ひとりで自分の世界に浸ることを好むのが特徴です。スキゾイド・パーソナリティ障害の人は、他人に無関心な態度を示し、非社交的で、ひとりで行動することを好みます。親しい友人などはほとんどいませんが、本人は苦にしてません。気持ちが常に自分の内側に向いていて、読書をし、自然を好み、宇宙に関心を持ち、社会的活躍よりも内面的な充実に生きがいを感じやすい人格で、ごく身近な少数の人を友とします。
 他人と関わりたくないという点では回避性パーソナリティ障害と似てはいますが、スキゾイド・パーソナリティ障害の人は、もともと他人と係わることに興味がなく、そうした欲求もないことが特徴です。また、他人との係わりを避けるため、「ひきこもり」になる人もいます。
 喜怒哀楽の感情をあらわにすることがあまりないので、「冷淡な人」という印象をあたえやすいです。なので、他人とのコミュニケーションは不得意です。しかし、内面の世界は豊かなので、自然科学や文学、芸術の分野で素晴らしい能力を発揮したり、読書や美術鑑賞、音楽鑑賞など、自分の内面を充実させることに喜びを感じます。
 自分の世界に閉じこもって活動しているだけなら、生活上、問題を生じることはないと思われますが、他人とコミュニケーションをとる必要が生じたり、社会的責任をとる立場に立たなければならない状況になったりすると、問題が出てきます。
 また、スキゾイド・パーソナリティ障害の人は統合失調症になりやすい傾向にあるようです。

 

スキゾイド・パーソナリティ障害の回復

 一定のコミュニケーション能力を身につけることが大切です。人づき合いが苦手な部分を無理矢理変えるのではなく、必要最低限のコミュニケーションが取れるようになることを目的に訓練をしていくことが大切だと思います。自分で身につけるのが難しい場合は、ソーシャルスキルトレーニングを受けることができる精神科のデイケアや、精神保健福祉センター、保健センター、地域活動支援センターなどに問い合わせて参加されるのもひとつの手です。

 

回復のために周りの人ができること

 スキゾイド・パーソナリティ障害の人が人づき合いを避けて引きこもっている場合は、過去に人とかかわって裏切られたり、否定されたりと嫌な思いをしていることがあります。こういう否定的な思い込みや認知を改善するために、精神療法によるアプローチが有効です。人とうまくかかわれないことに対する劣等感や自己否定感を軽減させ、自己肯定感や自信をもたせることも大切です。なかなか、他人とかかわろうとしないと思うのですが、共通の趣味をもつ人たちの集まりや、同じ障害をもつ人たちと意見交換できるミーティングに参加してみて、他人とかかわったらメリットがあると思うようになれば、人づき合いに興味を持つ可能性もあります。ただし、友人をたくさん作らせようと飲み会などに積極的に参加させるのは本人は苦痛に感じ症状が悪化する恐れもあるので、必要最低限の付き合いがあれば良いと考えてください。また、本人が没頭している趣味を取り上げたり、独自の精神世界を否定したりすることは好ましくありません。他にも、感情表現が苦手なのに、喜怒哀楽を表現するように求めたりするのも止めて下さい。無理強いをすると、本人に多大なストレスを与えることになり、うつ病になったりすることもあります。
 スキゾイド・パーソナリティ障害の人とは、離れすぎず近づきすぎずの適度な距離感を持って親しさを保つことが良好な人間関係を維持するコツです。